セラミックの歯が治療後に熱い!しみる!などの不快感が起きてしまうと、せっかくのセラミック治療が台無しになります。治療の際にどのような点に気を付けたら良いのかなど詳しくご紹介いたします。
目次
セラミックの歯の基本情報
虫歯や歯の欠損部分、もしくは気になる歯の形を、天然歯に非常に近い見た目と硬さを備えた審美性の高いセラミックで修復するのがセラミック治療です。オールセラミックは自然な見た目を再現できるため、前歯など目立つ部分に適しています。耐久性が高く長期間にわたり使用でき、メタルフリーの材料であるため、金属アレルギーの方も安心して使用できます。
セラミックの歯を長持ちさせるためのケア
セラミックの歯を長持ちさせるためには、日常的なケアが欠かせません。他の歯と同様に毎日のブラッシングやデンタルフロスによるオーラルケアが必要です。天然歯と同様に丁寧に清掃して、虫歯や歯周病のリスクを減らします。
定期的に歯科検診を受診することもケアのうち
定期健診を受け、セラミックの状態や口腔内の健康をチェックしてもらいましょう。早期に問題を発見し、対処することで長期間にわたり健康な歯を維持できます。適切なケアを行えば10年以上持つことが可能で、日常的な口腔ケアと定期的な歯科健診がセラミックの歯を長く保つポイントです。
セラミック治療後に熱い?しみるが起きる原因
治療後に歯が熱さやしみる感覚がある場合、いくつかの原因が考えられます。
セラミックの歯にしてから熱い!
治療後の一時的な感覚
治療後に熱さを感じることがあります。治療で歯が一時的に敏感になっているためで、通常の場合この感覚は数日から数週間で収まります。
歯の神経への影響
被せ物の装着の際の研磨や処置が歯の神経に影響を与え、セラミックを被せた後も痛みを感じることがあります。
セラミックの歯にしてからしみる!
セラミックの歯がしみる原因もいくつか考えられます。
歯の神経の過敏症
治療後、歯の神経が過敏になり、冷たい飲み物や熱い食べ物に対してしみる感覚が生じることがあります。おおよそ一時的なものですが、長引く場合は歯科医に相談する必要があります。
不適合な装着
被せ物が正しく装着されていない場合、歯とセラミックの間に微細な隙間ができていることが原因となることがあります。この場合、再調整が必要です。
セラミックの歯の熱さやしみるへの対処法
治療によって神経が過敏になる可能性が考えられ、軽度であれば症状が落ち着くのを待ち、数日は様子を見ることもあります。過敏症が続く場合は、市販の過敏症用歯磨き剤を使用すると効果が出る方もおられます。
症状が長引く場合や痛みが増す場合は、必ず歯科医師へ相談しましょう。日常生活で支障が出るほどに強くしみたり熱い場合には、神経を取る治療を行う必要があります。
セラミックの歯の再治療を行わなければならない場合
セラミック再治療を行わなければならないケースを下記に挙げます。
- 割れた、欠けた
- 色や形が合わない
- 二次むし歯
- 歯周病
- 歯肉退縮
その1.割れた、欠けた
セラミックはある程度の力には問題なく対応できますが、急に強い力がかかると金属の被せ物に比べて弱いです。
- 硬い食べ物を噛んでしまった
- 食いしばりや歯ぎしりをしてしまった
このようなことで割れや欠けが生じた場合、セラミックは再作製が必要です。食いしばりや歯ぎしりは、歯に250kgくらいの力がかかります。食いしばりや歯ぎしりを癖にしている方は、セラミック治療をおすすめできない場合があります。
その2.色や形が合わない
被せ物が患者さんの天然歯と調和していないと、周囲から人工歯とわかってしまいます。一度セラミックの被せ物を作製すると、後から色や形を変えたりというのはできません。また、被せ物がきちんとフィットしていなければ隙間が生じてしまい、歯周組織の健康に被害が及ぶ場合があります。
その3.二次むし歯
- 被せ物を接着する前に虫歯になっていた
- 被せ物と本来の歯に隙間が生じた
このような場合、被せ物の下で虫歯菌が繁殖し、どんどん進行してしまいます。天然歯であれば虫歯の場合変色などですぐに虫歯と診断されますが、被せ物の下で虫歯になると覆われて見えないため、重度になって初めて気づく方もおられます。
その4.歯周病
歯周病は、歯茎の腫れや歯槽骨が溶けてしまう細菌感染です。セラミックの歯を被せている場合は、まず被せ物を外さないと歯周病治療は行えません。歯周病治療後に再度被せられるかどうかは、治療後の患者さんの口腔状態によります。
その5.歯肉退縮
加齢や歯肉の炎症により歯肉退縮を起こした場合、歯肉の下へ隠した被せ物の歯の境目(マージン)が見えてしまい、人工歯と分かってしまうことがあります。マージンが気になる方は、再度被せ物を作製しなければなりません。
熱い!しみる!が起きないように治療前の注意点
セラミック治療後に知覚過敏のような症状になりたくない方は、治療前に下記の点に注意して歯科医院を選択しましょう。
歯科医院の設備が整っていて、治療経験豊富な歯科医師がいるか確認すること
最新の機器や設備があれば、事前の検査などもより正確に受けることができます。また、セラミックの治療実績が豊富なドクターがいれば、様々な症例を経験しているため、より安心です。
セラミック治療について説明を受けられること
メリットだけではなく、デメリットや起こるかもしれないリスクについてしっかりと説明してくれるか確認しましょう。治療計画から費用や期間に至るまでわからないことがあれば質問し、きちんと答えてくれるかどうかもポイントです。
アフターケアがしっかりしているか
セラミックの歯を入れたら終わりではなく、治療が終わった後も保証をしているかという点も重要です。当院では、定期的に健診などのお約束がありますが、セラミック治療に保証を行っています。
セラミックの歯が熱い!しみる!となるのはなぜ?に関するQ&A
セラミックの歯が熱い、しみると感じる場合、軽度であれば症状が落ち着くのを待つことが一般的です。市販の過敏症用歯磨き剤を使用することで症状が軽減する場合もあります。症状が長引く場合や痛みが増す場合は、必ず歯科医師に相談し、必要に応じて再治療を行います。
長持ちさせるためには、毎日のブラッシングやデンタルフロスを使用したオーラルケアが欠かせません。また、定期的に歯科健診を受けてセラミックの状態や口腔内の健康をチェックしてもらうことも重要です。適切なケアを行えば、10年以上持つことが可能です。
再治療が必要な場合は、割れたり欠けた場合、色や形が合わない場合、二次むし歯、歯周病、歯肉退縮などがあります。これらの問題が発生した場合、再治療を行うことで再び健康な状態に戻すことができます。
まとめ
セラミック治療は、見た目と機能性を兼ね備えた優れた治療法ですが、治療後に熱さやしみる感覚を感じることがあります。これらの症状は一般的に一時的ですが、長引く場合や痛みが増す場合は歯科医師の診察を受けましょう。日常的なケアと定期的な歯科検診を怠らず、セラミックの歯を健康に保て、また歯科医院で最適な治療とケアを受ければ、長期的な口腔の健康維持につながります。