歯と口のトラブル

口臭が強くなる時間帯やタイミングってありますか?口臭の防ぎ方もおしえて

口臭が強くなる時間帯やタイミングってありますか?

茨木クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 脇田 悠仁

「口が臭いけど特に口臭が強くなるのはいつ?」
「口臭は治せる?防ぐ方法はあるの?」

誰もが言い出しにくい口臭について。口が臭くて気になる方のために、1日の中で口臭に気をつける時間帯やタイミング、そして口臭を防ぐための1日の過ごし方についてご説明します。

お口に原因のある口臭(虫歯、歯周病など)をまず治療する

治療中

虫歯や歯周病等が原因で口臭が発生している場合があります。まず、歯科医院で定期健診を受けて、歯の悪い部分があれば治療します。口臭の原因が虫歯や歯周病であった場合は、これらを治療することで強い口臭は消えます。

虫歯の治療にどのくらいの期間がかかるかは、虫歯の進行がどの程度かによります。虫歯で口臭が強くなる場合は、虫歯の穴がある程度大きくなり、そこに食べ物のカスや細菌がついて臭いの原因になっていることが考えられます。または前歯の裏側などで少し歯が重なっているところに歯垢がたまり、虫歯が出来てしまった場合も口臭の原因になります。

口臭

歯周病が原因で口臭が起こっている場合は、歯周病が進行していることが考えられますので、すぐに治療に入ります。歯周病治療の基本は歯科衛生士による歯のクリーニングや歯石取りですが、毎日のセルフケアも大変重要ですので、歯科衛生士の指導のもとで、しっかりご自分でもケアできるようになりましょう。

口臭の原因が虫歯や歯周病の場合は

  • 虫歯や歯周病など、歯に原因がある場合はまず治療を受けましょう
  • 虫歯の場合は治療するだけで口臭が改善します
  • 歯周病の場合は症状の改善と共に臭いも減っていきます

お口の中に原因がある場合のその他の口臭対策

対策1. 歯磨きをていねいにしよう

歯磨き

歯と歯の間に食べ物がはさまったままになっていませんか?食べかすがお口の中に長くとどまると、腐敗して細菌がどんどん増えていき、口臭の原因になります。

食べかすが残りやすいのは、歯と歯の間や歯と歯茎の間。そして虫歯がある方は、虫歯の穴に食べ物が詰まって臭う場合も考えられます。

対策2. 舌の汚れも口臭の原因になる

舌苔(ぜったい)という言葉を聞いたことがありますか?舌の表面には
歯ブラシで舌をこすると、軽くこすったつもりでも舌の表面が傷ついて痛みが出ますので、舌をクリーニングするときには舌専用のブラシを使いましょう。

対策3. 歯医者で定期健診を受けてみよう

歯の定期健診では、虫歯や歯周病がないかのチェックを行い、その後、お口の中をきれいにクリーニングします。

普段の歯磨きで落としきれなかった歯垢や歯石は、専用の器械を使って除去します。その際に、クリーニングを担当している歯科衛生士にご質問下さい。

生理的口臭とは?

目覚まし時計

お口の中に口臭の原因がある場合は、上記のような方法でかなり改善するのですが、それ以外に生理的口臭というものがあります。

朝起きた時には一番口臭が強くなります。その他に、空腹時や、緊張した時に一時的に強くなるのですが、これらは生理的口臭と呼ばれており、誰にでも起こる生理現象です。

生理現象なのでそれほど気にすることはないのですが、それでも出来るだけ臭いのない状態にしたいという方は、以下のことを試して一日を過ごしてみて下さい。

口臭を防ぐ1日の過ごし方:朝

朝

一般的な健康法も交えて、1日の過ごし方をご説明します。

朝の習慣1. 朝、起床と同時にすぐにコップ1~2杯の水を飲む

コップの水

水を飲むということは、私たちの身体に大きな影響を与えます。朝起きてすぐの1杯の水は、寝ている間に失われた水分を補給すると共に、「胃結腸反射」を誘導し、睡眠中に休んでいた胃腸の蠕動運動を促し、お通じを良くします。

朝の習慣2. 2~3分軽く歯を磨く

歯磨き

朝起きてすぐのお口の中は、夜の間に増殖した細菌がたくさんいます。すぐに歯磨きをして、まずお口の中を清潔にしましょう。舌専用ブラシを使って軽く舌のお手入れもすると、更に効果が期待できます。
※舌は歯ブラシで磨いてはいけません。

朝の習慣3. 朝食は和食がおすすめ

和食

口臭は早朝に最も強くなり、食後には減ります。つまり、朝食を抜くと口臭が強い状態が続くことになりますので、出来るだけ朝食を食べるようにしましょう。朝食を食べる習慣のない方は、フルーツがおすすめです。

これは一般的なお話となりますが、和食で味噌や納豆、しょうゆなどの発酵食品を摂取することや、梅干し、緑茶などの抗酸化作用のある食品を摂ることは、全身の免疫力のアップに繋がるといわれています。

朝の習慣4. 食べかすを取るために朝食後の歯磨きをする

歯磨きグッズ

起きたあと既に一度歯を磨いていますので、鏡を見ながら軽くブラッシングして、食べかすが歯と歯の間に残っていないかを確認しましょう。歯と歯の間の汚れはデンタルフロスを使うと簡単に除去できます。

虫歯になりやすい方は、フッ素入りの歯磨き剤やデンタルリンスを使いましょう。

朝の習慣5. 通勤通学途中ではキシリトール入りのガムを噛む

キシリトールガム

キシリトールは歯の質を強化して、虫歯菌が酸を出すのを抑制します。そして唾液をしっかり出すことも重要です。

口臭を防ぐ1日の過ごし方:昼

昼

昼の習慣1. お腹がすいたら水を飲もう

昼食前も口臭が強くなる時間帯です。お腹が空いてきたら、水をコップ一杯飲むことで改善されます。

昼の習慣2. 昼食は臭いの強くない食事を

昼食はお好きなものを食べても大丈夫ですが、口臭を気にされている方は、臭いの強い食事は避けた方が良いでしょう。

昼の習慣3. 昼食後に水を飲もう。出来たら1分間歯磨きをする

昼食後、水をコップ一杯飲みます。もし昼食後の歯磨きが出来る環境なら、歯磨き剤を付けずに歯を磨いて、食べかすを洗い流しましょう。1分程度の簡単な歯磨きで大丈夫です。

口臭を防ぐ1日の過ごし方:夕方~夜

夜

夕方~夜の習慣1. 夕食前に水を飲む

夕食前の時間帯も口臭が強くなります。そのためコップ1~2杯程度のお水を飲みましょう。水を飲むことはお口の中を湿らせると共に、唾液の分泌を促します。

夕方~夜の習慣2. 夕食も出来れば臭いの強くない食事を

夕食は1日の中で一番リラックスして食事が出来るので、好きなものを召し上がってください。ただし、口臭を気にしているなら、なるべくニンニクなどの強いにおいを発する食べ物は避けましょう。

夕方~夜の習慣3. 飲み会ではお酒と水を飲む

口臭を気にされている方は、お酒を飲みながら水も飲むとよいでしょう。頻繁にお口の中を水で洗い流すことが、口臭予防の基本です。

夕方~夜の習慣4. 寝る前にはしっかりお口のセルフケアを

夜寝る前の歯のケアでは1日の汚れをしっかり落とします。夜の歯磨きだけは5分程度かけて行いましょう。虫歯リスクの高い方は、フッ素入りの歯磨き剤でブラッシングした後、仕上げにフッ素入りのデンタルリンスやジェルを使いましょう。これで翌朝の口臭は改善します。

まとめ

口臭を防ぐ

口臭予防のためには、適度に水を飲んでお口の中を湿らせ、唾液を出すことが大切です。水を飲むタイミングは、お口や喉が渇いた時はいつでもOKですが、特に良いタイミングとしては、朝起きてすぐ、空腹時、毎食後です。

これらのタイミングの全てでなくても、出来るだけ水を飲むようにするだけで、かなり改善します。

この記事の監修者
医療法人真摯会 茨木クローバー歯科
院長 脇田 悠仁

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本成人矯正歯科学会。日本臨床歯科学会(大阪SJCD) 学術委員・査読委員 兼任。日本臨床CADCAM学会。

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