歯と口の基礎知識

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングの違い

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングの違い

茨木クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 脇田 悠仁

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングには、安全性や効果に大きな違いがあります。ホームホワイトニングや、サロンで行うセルフホワイトニングの違いについて、ご紹介します。

歯のホワイトニングとは?

ホワイトニング

ホワイトニングとは、歯の表面の着色や黄ばみを除去し、歯を白くするための方法です。多くの人が笑顔をより美しくしたいと考えており、特に歯の色は見た目に大きな影響を与えます。コーヒーやお茶、赤ワインなどの飲み物や、タバコの喫煙などによって歯は着色しやすくなりますが、ホワイトニングはこのような着色を改善し、白く美しい歯を取り戻す手助けとなります。

ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニング

ホームホワイトニングは、歯科医院のスタッフの指導を受けたあと、ホワイトニング剤を歯科医院で購入し、自宅で患者さんご自身の手で行うホワイトニングです。

  • 歯科医院で作成された専用のトレーとジェルを使用し、自宅で行うホワイトニング。
  • 安全で効果が持続しやすく、時間をかけて自然な白さを実現。

まず、歯科医院でホワイトニング剤の使用について指導をしっかりと受け、歯型をとってマウスピースを作製します。その後、ご自宅に帰られてから、教わった通りに薬剤(ジェル)をマウスピース(トレー)に入れて歯に装着します。

この方法は、歯科医師の指導のもとで行うため、安全で効果的です。ホームホワイトニングの特徴は、徐々に効果が現れる点で、患者さん自身が時間をかけて白さを調整できるのが利点です。歯茎や歯を守り口腔内にトラブルを起こさないためには、決められた回数や薬剤の濃度を守って正しいホワイトニングをすることが大切です。

セルフホワイトニングとは

セルフホワイトニングとは、歯科医院ではなくセルフホワイトニングのサロンで行う歯のホワイトニングです。ホワイトニングサロンではスタッフの指示のもと、サロンに備え付けの薬剤や機材を使ってお客さん自身の手でホワイトニングを行います。

  • 市販のホワイトニング製品を使用して、自分で手軽に行うホワイトニング。
  • 価格が手頃で短期間で効果を感じやすいが、持続力はホームホワイトニングより短いことが多い。

※国家資格を持った歯科医院のスタッフ以外は、患者さん(お客さん)のお口の中を施術することは法律で禁じられています。そのため、セルフホワイトニングでは、お客さんの手でホワイトニングを行います。

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングの違い

 

項目 ホームホワイトニング セルフホワイトニング
使用場所 自宅(歯科医師の指導のもと) 自宅(市販製品を使用)
効果の持続 長期間持続しやすい 効果は短期間で終わることが多い
使用方法 専用のトレーとジェルを使用 ホワイトニング歯磨き粉やシートなど
安全性 歯科医師の監督があり安全 使い方によっては歯や歯茎を痛めるリスクあり
コスト 比較的高め 手頃な価格

それぞれの特徴

歯

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングにはそれぞれどんな特徴があるのかご説明します。

ホームホワイトニングの特徴

ホームホワイトニングは安全にホワイトニングを行うために、歯科医院で行うオフィスホワイトニングよりも低濃度の薬剤を使用します。そのため歯が白くなるスピードは遅めで、ホームホワイトニングを何度か繰り返さなければ白さを実感できない場合がありますが、時間をかけると白くなります。緩やかにホワイトニングを行いますので、歯の表面が荒れることも少なく、自然な透明感になります。

セルフホワイトニングの特徴

ホワイトニングサロンには歯医者や歯科衛生士がいませんので、クリニックで行うホワイトニング剤(過酸化水素・過酸化尿素など)は使用できません。サロンで使用するホワイトニングの薬剤は、重曹、炭酸カルシウム、メタリン酸、ポリリン酸などです。これらは一般的に流通しているホワイトニング効果がある歯磨き粉にも配合される成分ですので、資格がなくてもこれらの薬剤でホワイトニングを行うことが可能です。

どちらのホワイトニングが適しているか?

ホームホワイトニングが適している人

  • 効果を長期間維持したい
  • 歯科医師の指導を受けながら安全に進めたい
  • 時間をかけて自然な白さを求めたい

セルフホワイトニングが適している人

  • 手軽にホワイトニングを試してみたい
  • 一時的に歯を白くしたい
  • 費用を抑えたい

ホワイトニングを始める際の注意点

ホワイトニングを行う前には、必ず歯科健診を受けることが大切です。特に、虫歯や歯垢がある場合、ホワイトニング剤が浸透しすぎることで歯の神経に刺激を与える可能性があります。また、歯垢や歯石が残った状態では、ホワイトニングの効果が十分に得られないこともあります。そのため、ホームホワイトニング、セルフホワイトニングのどちらであっても、行う前に歯科医院での定期的な歯の健診やクリーニングは欠かせません。

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングの違いに関するQ&A

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングの違いは何ですか?

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングは、ホワイトニングの方法の一つですが、違いがあります。ホームホワイトニングは患者さん自身が自宅で行う治療であり、歯科医院で指導を受けて行うものを指します。対して、セルフホワイトニングは歯科医師や歯科衛生士の指導を受けず、患者さん自身がサロンでスタッフの指導を受けながら行います。

セルフホワイトニングの特徴は何ですか?

セルフホワイトニングは医療機関ではないサロンで行われ、スタッフがお客さんの口内に触れることは出来ません。サロンでは過酸化水素・過酸化尿素などの医薬品を使用できず、重曹や炭酸カルシウムなどの成分を含む薬剤を使用します。

ホームホワイトニングの特徴は何ですか?

ホームホワイトニングは自宅で行われる治療です。歯科医院での指導を受け、マウスピースに薬剤を入れて歯に装着します。歯科衛生士が行う施術よりも低濃度の薬剤を使用するため、歯の健康面にメリットがありますが、白くなるスピードはオフィスホワイトニングよりも遅いことが特徴です。

まとめ

ホワイトニング

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングには、それぞれ異なる特徴と利点があります。ご自身のニーズやライフスタイルに合わせて、最適なホワイトニング方法を選んでみてください。

この記事の監修者
医療法人真摯会 茨木クローバー歯科
院長 脇田 悠仁

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本成人矯正歯科学会。日本臨床歯科学会(大阪SJCD) 学術委員・査読委員 兼任。日本臨床CADCAM学会。

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