歯と口の基礎知識

親知らずの抜歯の翌日は仕事が出来ますか?

親知らずの抜歯の翌日は仕事が出来ますか?

忙しい日常を送る人にとって、親知らずの抜歯後すぐに仕事に復帰できるかどうかは重要な問題です。親知らずの抜歯後に翌日仕事ができるかどうかの判断基準や、仕事に復帰する際の注意点、セルフケアのポイントについてご説明します。

親知らず抜歯後の回復期間の目安

親知らずの抜歯後、患者さんがどの程度で日常生活に戻れるかは個人差があります。親知らずが歯茎の上に出ている場合は比較的簡単に抜歯が可能ですが、ほんの少ししか出ていない場合や、完全に歯茎の中に埋まっている場合は、歯茎を切り開かねばならないため、抜歯の処置に時間がかかり、回復期間も長くなります。

一般的には以下のような回復期間が目安となります。

  • 親知らずの抜歯が簡単であれば、回復は比較的早く、数日以内に普段通りの生活に戻れることが多いです。
  • 骨を削ったり、埋伏している親知らずを抜いた場合は、回復に1週間程度かかることもあります。

医師から特に注意を受けた場合や、痛みや腫れが強い場合は無理をせず、安静にすることが大切です。

抜歯後に翌日仕事ができるかの判断基準

親知らずの抜歯後、翌日に仕事ができるかどうかを判断するためには、いくつかのポイントがあります。以下はその基準です。

痛みの程度

抜歯後に感じる痛みの強さは、人によって異なります。痛みが軽い場合は翌日仕事が可能ですが、鎮痛剤を頻繁に必要とするほどの痛みがある場合は、休養が望ましいです。

腫れの程度

抜歯後の腫れは、一般的に2~3日続きます。軽度の腫れであれば仕事に復帰することは可能ですが、顔が腫れて痛みがある場合は、無理をせず休養を取ることが推奨されます。

出血の有無

抜歯後の出血は、通常は数時間で止まりますが、もし翌日まで出血が続く場合や血餅と呼ばれるかさぶたが形成されない場合は、仕事を休むことを検討しましょう。出血は安静にしていた方が止まりやすいですし、特に長時間話す必要のある職業では、出血が再発しやすいため、注意が必要です。

親知らず抜歯後の主な症状と対処法

抜歯後に現れる症状にはいくつか共通点があります。それぞれの症状に対する対処法を理解しておくと、翌日の仕事に復帰しやすくなります。

痛み

痛みが続く場合は、医師の指示に従い鎮痛剤を服用します。痛みが強い場合は無理をせず、安静にすることが重要です。

腫れ

冷やすことで腫れを軽減できます。氷嚢、アイスパックなどをタオルに包んで頬の外側から当て、患部を冷やすのが効果的です。ただし、冷やしすぎには注意が必要です。

出血

軽い出血であればガーゼを数分間軽く噛むことで止血が可能です。しかし、翌日まで出血が続く場合や再出血がある場合は、医師に相談しましょう。

仕事に復帰する際の注意点

親知らずを抜いた翌日、もし仕事に行く場合は、いくつかの注意点を守ることが大切です。

体調に応じた休憩を取る

仕事中でも、無理をせずこまめに休憩を取ることが重要です。特に立ち仕事や体力を使う仕事をする場合、体調の変化に敏感になりましょう。

鎮痛剤の持参

痛みが出た場合に備えて、医師から処方された鎮痛剤を持参しましょう。飲み忘れて仕事中に痛みが出ることを防ぐためにも、飲むタイミングを確認しておくことが大切です。

飲食に気をつける

仕事中に食事を取る際は、柔らかいものを選び、抜歯した箇所に負担がかからないように注意しましょう。温かい食べ物や硬い食べ物、香辛料が入った食べ物は避けるのがベストです。出来れば熱くないスープ状の食べ物を選びましょう。

翌日に仕事をするための準備とセルフケア

翌日仕事に行けるようにするためには、抜歯後のセルフケアが重要です。適切なケアを行うことで、回復が早まり、仕事に無理なく復帰できるようになります。

抜歯当日の過ごし方

抜歯後は安静に過ごし、歯垢が溜まらないように口腔内を清潔に保ちます。歯磨きをする際は、抜歯した箇所に刺激を与えないように注意します。

翌日の準備

翌日仕事に行く予定がある場合、事前に鎮痛剤を準備しておき、お口の中の状態を確認しましょう。出血や腫れが引いていない場合は、無理をしないことが大切です。

水分補給と食事

脱水状態にならないよう、十分な水分補給を心がけます。また、食事は消化に良いものや、柔らかい食べ物を選ぶことが重要です。

このように、親知らずを抜歯した翌日に仕事に行くかどうかは、抜歯後の症状や体調に応じて判断することが大切です。無理をせず、必要に応じて医師に相談することをお勧めします。

まとめ

親知らずの抜歯後、翌日に仕事ができるかは患者さんの体調や手術の内容によって異なります。痛みや腫れの度合い、出血の有無などを確認し、ご自身の体調に無理のない範囲で行動することが大切です。

仕事に復帰する際には、鎮痛剤を持参し、休憩を取り、長距離を歩いたり喋り続けたりすることは避けるように配慮しましょう。無理をせず、必要であれば医師に相談し、適切な対策を行うことで、安心して職場復帰ができるようになります。

この記事の監修者
医療法人真摯会 茨木クローバー歯科
院長 脇田 悠仁

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本成人矯正歯科学会。日本臨床歯科学会(大阪SJCD) 学術委員・査読委員 兼任。日本臨床CADCAM学会。

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茨木クローバー歯科・矯正歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック