歯と口のトラブル

舌を良く噛んでしまう場合どうすればいい?

舌を良く噛んでしまう場合どうすればいい?

頻繁に舌を噛んでしまうと痛みや口内の炎症を引き起こし、治りにくくなることもあります。舌を良く噛んでしまう原因とその対策についてご説明します。

舌を強く噛んで傷ができてしまった場合の対処法

舌

舌を強く噛んで傷ができてしまった場合、適切な対処をすることで痛みを軽減し、感染を防ぎ、早く治癒させることができます。以下に詳細な対処法を紹介します。

1. 冷却する

傷口ができた直後は、冷却することで痛みと腫れを抑えることができます。具体的には、以下の手順を試してみてください。

  • 氷で冷やす・・氷をタオルやガーゼで包み、患部に軽く当てます。直接氷を舌に当てると凍傷の恐れがあるため、必ずタオルなどで包んでください。
  • 冷たい水でうがい・・冷たい水で口をすすぐことで、痛みを和らげることができます。

2. 口内の清潔を保つ

舌の傷口が感染しないように、口内を清潔に保つことが非常に重要です。

  • うがい薬の使用・・抗菌作用のあるうがい薬を使用して、口内を消毒します。市販のうがい薬を使用するか、医師から処方されたものを使用してください。
  • 塩水うがい・・塩水でうがいをすることも効果的です。塩水は殺菌作用があり、簡単に自宅で準備できます。塩を水に溶かし(1杯の水に対して1/2小さじ程度)、口をすすぎます。

3. 痛み止めの使用

強い痛みが続く場合は、市販の痛み止めを使用することが考えられます。ただし、薬を使用する際は用法・用量を守り、必要に応じて医師に相談してください。

  • 市販の鎮痛薬・・アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの鎮痛薬を服用することで、痛みを和らげることができます。

4. 傷口の保護

舌の傷口を保護するために、以下のポイントに注意しましょう。

  • 辛い食べ物や硬い食べ物を避ける・・傷口を刺激しないよう、辛い食べ物や硬い食べ物は避けましょう。柔らかい食べ物や温かいスープなど、口当たりの良い食べ物を摂取することが望ましいです。
  • 口の中を乾燥させない・・口の中が乾燥すると、傷口の治癒が遅れることがあります。十分な水分を摂取し、口内を潤しておくことが大切です。

5. 医師に相談

舌の傷が深かったり、治癒が遅れたりする場合は、医師に相談することが重要です。医師は適切な治療を施し、感染の予防や痛みの管理をサポートしてくれます。

  • 処方薬の使用・・必要に応じて、医師から抗生物質や特定の口内用薬が処方されることがあります。これらの薬を使用することで、傷の治癒を促進し、感染を防ぐことができます。

セルフケアのポイント

女性

舌を噛んでしまった場合、以下のセルフケアのポイントを守ることで、早期の回復を助けることができます。

  • 安静にする・・傷が治るまで無理をせず、舌を使う活動(話す、食べるなど)を控えることが望ましいです。
  • 栄養バランスの良い食事・・ビタミンやミネラルを豊富に含む食事を摂ることで、傷の治癒をサポートします。特にビタミンCは、細胞の修復に役立ちます。

舌を噛むことによる影響

舌

舌を噛んで傷が出来ると、お口の中に様々な影響があります。

痛みと不快感

舌を噛むと強い痛みが生じ、その後も不快感が続くことがあります。食事や会話が困難になることもあります。

口内炎の発生

舌を噛んだ後に傷口ができると、そこから細菌が入り込み、口内炎を引き起こすことがあります。

発音への影響

舌を噛んだ後は発音がしづらくなることがあり、特に仕事や学校でのプレゼンテーションやスピーチに支障をきたすことがあります。

舌を噛む原因

舌を噛んでしまう原因にはさまざまなものがあります。以下に主な原因をあげてみましょう。

1. 歯並びが悪い

歯並びが悪いと、食事中や会話中に舌が歯に挟まれやすくなります。特に、八重歯や前歯が飛び出ている場合、舌を噛むリスクが高まります。

2. 歯ぎしりや食いしばり

夜間の歯ぎしりや日常生活での食いしばりが原因で、舌を傷つけることがあります。これらの行為は無意識に行われることが多く、気づかないうちに舌を噛んでしまうことがあります。

3. ストレスや緊張

ストレスや緊張が高まると、無意識に舌を噛むことがあります。特に、集中しているときや緊張しているときに起こりやすいです。

4. 口腔内の異常

例えば、口内炎などのお口の中の異常が原因で、舌を動かす際に誤って噛んでしまうことがあります。

5. 矯正治療中の一時的な変化

矯正治療中は、歯の位置が変わるため、舌の動きが普段と異なり、舌を噛むことがあります。

舌を噛まないようにするための予防策

舌を噛みやすい方は、舌を噛むのを防ぐために以下のような予防策を試してみましょう。

1. 歯並びの矯正

歯並びが悪い場合は、歯科医に相談して矯正治療を受けることを検討しましょう。これにより、舌を噛むリスクを減らすことができます。

2. ストレスの管理

ストレスや緊張が原因の場合、リラックス法を取り入れることで無意識の舌噛みを減らすことができます。例えば、ヨガや深呼吸、趣味に時間を使うなどの方法があります。

3. 口腔内の健康維持

口内炎が原因で舌を噛む場合は、口腔内の健康を維持することが重要です。定期的な歯科健診や、口腔内を清潔に保つことが予防につながります。

4. 舌の運動、マッサージ

舌の運動やマッサージを行って舌を動かして、動きをスムーズにし、噛むリスクを減らすことができます。

まとめ

舌を強く噛んで傷ができた場合、冷却、口内の清潔保持、痛み止めの使用、傷口の保護といった対処法を実践することで、痛みを軽減し、早期の回復を目指すことができます。また、傷が深い場合や治癒が遅れる場合は、速やかに医師に相談することが重要です。適切なケアを行うことで、舌の傷が早く治り、再び快適な生活を送ることができるでしょう。

舌を良く噛んでしまう原因は様々ですが、歯並びの矯正やストレス管理、ナイトガードの使用など、原因に応じた対策を行うことで、噛む頻度を減らすことができます。

この記事の監修者
医療法人真摯会 茨木クローバー歯科
院長 脇田 悠仁

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本成人矯正歯科学会。日本臨床歯科学会(大阪SJCD) 学術委員・査読委員 兼任。日本臨床CADCAM学会。

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茨木クローバー歯科・矯正歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック