近年では大人になってから歯列矯正を受ける人が増えています。歯並びの矯正は子供の時にしないと効果がないという誤解がありますので、大人になってからの治療でも十分に効果があることについてご説明します。
大人の矯正治療が増えている背景
美容や健康への意識の高まり
昔に比べて、今日では美容や健康に関する情報を簡単に知ることが出来、情報量の多さも比べ物になりません。部分矯正や、安価なマウスピースによる治療の登場で、美容や健康に関するアプローチの一環としての歯列矯正が注目されています。
歯列矯正は今ではすべての年代にとって、見た目を良くし、健康に効果のある選択肢となっています。
マウスピース矯正の技術の進歩
特に、マウスピース矯正の技術の進歩により、大人の矯正治療は手軽で快適なものになりました。透明なマウスピースを付けることで目立たずに治療を受けることができるため、大人の間で特に人気があります。
また、3D技術による歯の動きのシミュレーションも、今の時代に合った方法として好まれています。
大人の矯正治療の効果は?
多くの成人の方の歯並びがきれいになっています
実際に矯正治療を受けた多くの大人の方が、見た目の改善や噛み合わせの問題を解決出来ており、歯磨きがしやすくなった結果、虫歯や歯周病のリスクを減らすことが出来ています。
大人の矯正治療は初めから歯並びを整えることへのポテンシャルが高く、患者さん自身が効果を上げるためにしっかりと協力して下さるため、成功事例が多くあります。
大人の矯正で期待できる効果
大人の矯正を受けることで、以下のような効果が期待できます。
- 歯並びと見た目の改善・・歯並びがきれいになることで、笑顔に自信を持つことができます。
- 噛み合わせの改善・・正しい噛み合わせは、食べ物を効率よく噛むことが出来、消化を助け、顎関節症のリスクを減らすことができます。
- 口腔衛生の向上・・歯並びが整うと、歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。
大人の矯正治療の問題点
大人の矯正を検討する際には、小児矯正と比べていくつかの課題や問題点が存在します。これらを理解し、適切に対処することが必要です。
1. 大人は骨の成長が終わっている
大人は骨格がすでに成長を終えており、成長期の子どもや青少年に比べて骨が硬くなり動きにくくなっています。これは、矯正治療での歯の移動範囲や移動速度に影響を及ぼし、治療期間が長くなる原因となります。
2. 大人は歯周病のリスクが高い
大人になると、歯周病にかかるリスクが高まります。治療中は歯に装置をつけるため、歯ブラシやフロスの使用が難しくなる場合があり、歯周病には十分に気を付けなければなりません。
既に歯周病にかかっている方は、矯正治療前に歯周病を治療し、治療中の歯磨きには特に注意を払う必要があります。
3. 大人は治療期間が長いためモチベーションを保つ必要がある
大人の矯正治療は、抜歯が必要になる場合が多く、治療期間が数年に及ぶことがあります。長期間にわたる治療には高いモチベーションが求められるため、治療の目的や治療後の美しい歯並びのイメージを明確にしておくことが大切です。
4. 大人は見えにくい矯正装置へのニーズが高い
大人は仕事や友人・知人との社交活動があるため、目立つ装置を歯につけることへの抵抗感がある場合が多いです。透明なマウスピースや裏側矯正など、目立たない方法を選択することで、この問題を解決できますが、これらの方法にはワイヤー矯正と比べると費用が高くなる場合があります。
解決策
- これらの課題に対処するためには、以下のような解決策が考えられます。歯科医師との相談・・歯科医としっかり相談し、最適な治療計画を立てましょう。
- 最適な装置の選択・・治療期間や目立ちにくさなど、ご自分のニーズに合った装置を選択します。
- 口腔衛生の管理・・正しい方法で歯磨きを行い、お口の中を清潔にすることで虫歯や歯周病のリスクを減らすことが出来ます。定期的な歯科健診を受けて歯垢、歯石を除去してもらい、虫歯が出来ていないかチェックを受けましょう。
- 支払いに対する計画・・治療費用については、分割払いや医療ローンなど、支払い方法の選択肢を検討します。
大人になってからの矯正の効果に関するQ&A
近年、大人になってからの矯正治療が増えている背景には、美容や健康への意識の高まりがあります。情報が豊富な現代では、歯列矯正が見た目や健康に与える効果が広く知られています。部分矯正や透明なマウスピース矯正の技術の進歩により、目立たず手軽に治療を受けられるようになったことも、大人の矯正治療の普及に寄与しています。これにより、幅広い年齢層の人々が歯列矯正を選択するようになっています。
見た目の改善、噛み合わせの改善、口腔衛生の向上など多くの効果があります。歯並びが整うことで、自信を持って笑顔を見せられるようになり、正しい噛み合わせが食べ物の効率的な咀嚼を助けます。これにより、消化が改善され、顎関節症のリスクも減少します。さらに、歯並びが整うことで歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが減るため、口腔衛生が向上します。
大人の矯正治療にはいくつかの問題点があります。まず、大人は骨格が成長を終えているため、歯の移動が子供に比べて遅く、治療期間が長くなります。また、歯周病のリスクが高く、装置を付けている間は口腔衛生管理が難しくなるため、特に注意が必要です。さらに、治療期間が数年に及ぶことがあり、モチベーションを保つことが重要です。最後に、大人は目立たない装置を好む傾向があり、透明なマウスピースや裏側矯正などの選択肢がありますが、費用が高くなる場合があります。
まとめ
大人の矯正治療は見た目の改善だけでなく、口腔衛生を良くし、虫歯・歯周病のリスク低減にも効果がありますので、ご自身がどのような治療法に当てはまるのか、まず初心相談で明らかにすることをおすすめします。