矯正が痛いと仕事に影響が出るのではないかと治療を不安に思われる方もおられるでしょう。仕事や勉強をしながら矯正治療は可能ですが、どのような期間に痛みがある方が多いかなどについて詳しくご紹介いたします。
矯正治療の痛みとは?
矯正治療中の痛みは、多くの患者さんが経験するものです。痛みの主な原因には以下のようなものがあります。
- 矯正器具による物理的な刺激・・ワイヤーやゴムが歯や歯肉に当たることで起こる痛み。
- 歯の移動による違和感・・矯正装置が歯を移動させる際に、歯根膜が圧迫されて痛みを感じることがあります。
痛みの強さや期間には個人差がありますが、装置の調整直後に2~3日間ほど痛みが強くなることが一般的です。その後、痛みは徐々に軽減します。
矯正で痛いと思うケース
矯正治療を開始するにあたって気になる点と言えば、見た目の問題、食事や会話のしづらさ、長い期間などが挙げられます。これらの点以外で不安材料は、「矯正は痛い」とネットで見かけることでしょう。簡単に申し上げると、矯正の痛みは治療期間中ずっと続くわけではありません。歯列矯正の際に起きる痛みについては下記のとおりです。
矯正中の痛みの種類
●歯が動くので痛い
矯正力がかかり歯根ごと歯を動かすため、初めてワイヤーを付けた時、ワイヤーを変更した時に痛みが出ることもある
●矯正器具が当たって痛い
ワイヤーの先端が頬の内側に当たり口内炎が出来てしまう
●食べものを噛む時に痛い
硬い食べ物を噛むと、強い力が歯にかかり、矯正中の力も合わさり痛い
●お口の中に何かトラブルが生じて痛い
むし歯や歯周病になってしまうことがあり、それにより痛みを感じる
●歯を抜いた時に痛い
麻酔して抜歯を行うので治療中は特に痛みを感じることはありませんが、抜歯後に痛む可能性はある
いずれも数日で痛みが和らぐことが多いため、仕事や勉強への影響は及びにくいです。
矯正の痛みが仕事に及ぼす影響
矯正の痛みが仕事に与える影響について見ていきましょう。
- 集中力が低下する
仕事中に常に痛みを感じると、集中力が低下することがあります。特にデスクワークや細かい作業を伴う仕事では影響があります。 - コミュニケーションの障害になる
営業職や接客業では、矯正の痛みによる発音の不明瞭さやお口の中の違和感が問題となる場合があります。 - 特に影響を受けやすい職業
体力を使う職種では、痛みによる体調不良がパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。また、対人関係が重要な職種では、矯正装置の見た目や話しづらさがストレスとなることもあります。
仕事と矯正は両立可能?
成人矯正では、マルチブラケット矯正か、マウスピース矯正がよく用いられます。いずれの矯正治療も矯正器具を歯に装着して、矯正力を歯にかけて正しい歯並びへと動かす治療法です。歯は力をかけられた方向の骨を吸収して移動するため、歯の位置と骨をリテーナーという静的治療で固定します。矯正しながら仕事をされている方は多いですが、まず矯正治療を開始された直後は、口腔内に器具を装着するという違和感が大きいため、お口の状態に慣れていくことが最初のステップです。
話す仕事の場合
人とよく話す仕事の場合は、マルチブラケット矯正の表側矯正を行うと、矯正装置が舌に当たらず舌の動きを妨害しません。マウスピース矯正の場合、舌が当たりはしますが、あまり滑舌に影響を及ぼさないという感覚の方も多いです。
見た目を重視する仕事の場合
見た目を重視する仕事をされている場合はマルチブラケット矯正の裏側矯正か、マウスピース矯正をおすすめします。重度の場合は、マウスピース矯正でも表側に小さな装置を付ける可能性があるため、すべての矯正器具を見えないようにするためには裏側矯正が適しています。
飲食をする機会が多い仕事の場合
仕事で飲食をする機会が多いという場合は、表側矯正ではなく裏側矯正がより良いでしょう。この際、マウスピース矯正では飲食時に外す必要があり、外す時間が長ければ治療期間の延長やマウスピースの再作製の費用もかかるため、おすすめしません。
痛いと感じた時にすべき対処法
痛みを感じた際にすべき対処法をご紹介します。
●歯が動くので痛い
慣れてくるものではありますが、どうしても我慢できない場合は歯医者さんへ相談し、鎮痛薬を服用しましょう。
●矯正器具が当たって痛い
ワイヤー矯正の場合、粘膜や歯茎に当たる部分へ歯科用ワックスを塗ると、痛みが治まることが多いです。
●食べものを噛む時に痛い
おせんべいやりんごなどの硬い食べ物ではなく、柔らかい食べ物を慣れるまで食べるようにしましょう。
●お口の中に何かトラブルが生じて痛い
むし歯や歯周病が生じると矯正治療よりも細菌感染の対処が優先となりますので、歯科医院ですぐに治療を受けましょう。
●歯を抜いた時に痛い
抜歯後には鎮痛薬を処方されることが多いですが、飲み切ってもまだ痛い場合は、歯科医師へご相談しましょう。
矯正治療中に注意すべきことは?
矯正治療中に注意すべきことは、食事や痛み以外に、お口の衛生状態を保つこと、お口の癖を行わないことなどが挙げられます。詳しくは下記をご参照ください。
まとめ
筋肉量や体つきが一人一人異なるように、矯正の痛みも個人差があります。矯正の器具を装着すると違和感を痛みと感じますが、時間の経過とともに慣れていきます。痛みが一週間以上経っても弱くならず仕事に影響が出そうな場合は、なるべく早めに歯科医院へ行き、ワイヤーの力を緩めてもらうなどの対処をしてもらいましょう。但し矯正力を緩めると、矯正で歯並びが治るスピードも遅くなる可能性があります。