虫歯

虫歯になりにくい食べ物とは?

虫歯になりにくい食べ物とは何?

茨木クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 脇田 悠仁

虫歯になりにくい食べ物は、フッ素やカルシウム、ビタミンなどを含むものです。

虫歯になりにくい食べ物とは

1. カルシウムを多く含む食品の効果

虫歯予防に効果的な食品として、カルシウムが豊富な牛乳やチーズがよく挙げられます。これらの食品は、歯のエナメル質を強化するため、虫歯になりにくくする効果があります。

  • 例・・ヨーグルトやナッツもカルシウムを含む食品としておすすめです。

2. リンを含む食品

リンは歯を再石灰化し、虫歯を防ぐ役割を持つ重要な栄養素です。肉類や魚類、卵などに多く含まれています。

3. キシリトールの役割

キシリトールは虫歯の原因となる酸の生成を抑制し、虫歯の進行を予防する効果があるため、ガムやキャンディなどで取り入れると良いです。

4. 噛むことで唾液を促進する食品

噛むことで唾液の分泌が促される硬い食品(生野菜、果物、ナッツ)は、虫歯予防に効果的です。唾液は口内の酸性度を中和し、虫歯菌の繁殖を抑えます。

5. シュガーレス食品

砂糖の代わりに自然甘味料を使用したシュガーレス食品も虫歯になりにくい食品として挙げられます。特にデンタルケアに配慮した食品選びが推奨されます。

フッ素が含まれる食べ物

歯を強くするというイメージがフッ素にはあると思います。実際に、フッ素の特徴として初期虫歯を再石灰化する役割や、耐酸性の歯質の形成、虫歯の細菌への作用があります。

わかめ、めざし、のりなどの海産物
牛肉などの畜産物
緑茶や紅茶などの飲料

カルシウムが含まれる食べ物

カルシウムは骨を形成するというイメージがあると思いますが、歯の原料である歯質にもなる大切な栄養素です。

プロセスチーズ、牛乳、ヨーグルトなどの乳製品
ししゃも、さくらえびなどの小魚
豆腐、納豆、厚揚げなどの豆類

ビタミンC・ビタミンD・ビタミンAが含まれる食べ物

ビタミンと聞けば、身近な栄養素と感じられると思います。では、ビタミンC・ビタミンD・ビタミンAにはどのような役割があるか、ご説明します。

ビタミンCが含まれる食べ物

ビタミンCはコラーゲンの合成などに深い関わりがあります。適度にビタミンCを摂取すると、歯茎の健康を保ち、再生を促してくれます。

ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、いもなどの野菜類
キウイフルーツ、いちご、ネーブルなどの果物類

ビタミンDが含まれる食べ物

ビタミンDには、二つの摂取方法があり、日光を浴びて紫外線からビタミンDを体内に作ってもらう方法と、食べ物から摂取する方法があります。ビタミンDは、歯の石灰化の調整をしたり、歯の原料となるカルシウムの代謝を手助けします。

きくらげ、まいたけ、干しシイタケなどのキノコ類
鮭、イワシなどの脂肪性海産物

ビタミンAが含まれる食べ物

βカロチンの多い食べ物を摂取すると、体内でビタミンAに変換されます。ビタミンAは歯のエナメル質を強化する役割があります。

レバー、うなぎ、バター、卵黄などの動物性食品
しそ、モロヘイヤ、にんじんなどの野菜

虫歯にならないために注意すべきことは?

虫歯は、「歯質」「虫歯菌」「糖分」「時間」という4つの要素が関わりあって起こるといわれています。

虫歯の原因である虫歯菌は、口腔内のプラーク(歯垢)の中で増殖し、食べ物の糖分やたんぱく質を分解して酸を排出します。その酸が歯のエナメル質を溶かしている時間が長いほど、虫歯はどんどん進行していきます。

中には、「歯磨きをしていない」「甘いものが好きだけど虫歯はない」という方もおられます。そういう方は、もともと口の中に持っている虫歯菌が少ない・歯のカルシウムやリンなどの成分を溶かす酸を中和する唾液の力が強いなどが主な理由です。

ですが、それでも虫歯になる可能性はゼロではありません。若い頃は平気だったとしても、加齢による抵抗力の低下・疲れやストレスによる免疫力の低下などで、虫歯は進行してしまいます。また、歯並びが悪い人は、歯ブラシが歯と歯のすき間に届きづらく、虫歯になりやすいことがあります。

虫歯を予防する最善策はやはり、毎日の正しい歯磨き(毎食後30分以内と就寝前)・バランスのとれた食生活・定期的な歯科医院でのメンテナンスです。大切な歯を失って後悔する前に、虫歯から歯の健康を守りましょう。

虫歯になりにくい食べ物に関するQ&A

虫歯になりにくい食べ物の特徴は何ですか?

虫歯になりにくい食べ物は、よく噛んで食べられるもの、糖分が少ないもの、長時間お口に入れないものの特性を持ちます。

具体的に、虫歯になりにくい食べ物はどのようなものですか?

虫歯になりにくい食べ物には、フッ素が含まれる食べ物(わかめ、めざし、緑茶など)、カルシウムが含まれる食べ物(プロセスチーズ、牛乳、豆腐など)、ビタミンC・ビタミンD・ビタミンAが含まれる食べ物(ピーマン、キウイフルーツ、きくらげなど)があります。

虫歯を予防するために注意すべきことは何ですか?

虫歯は歯質、虫歯菌、糖分、時間の4つの要素が関わっています。虫歯菌が糖分を分解して酸を排出し、これが歯のエナメル質を溶かすことで虫歯が進行します。正しい歯磨き、バランスのとれた食生活、定期的な歯科医院のメンテナンスが最善の予防策です。

まとめ

歯のキャラクター

虫歯になりにくい食べ物をまとめましたが、他の栄養素も身体を作るためには大切です。偏った食事をしないように、バランス良く摂取するよう心がけましょう。しかし、虫歯を予防する最善策はやはり、「毎日の正しい歯磨き(毎食後30分以内と就寝前)」と「定期的な歯科医院でのメンテナンス」です。大切な歯を失って後悔する前に、虫歯から歯の健康を守りましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 茨木クローバー歯科
院長 脇田 悠仁

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本成人矯正歯科学会。日本臨床歯科学会(大阪SJCD) 学術委員・査読委員 兼任。日本臨床CADCAM学会。

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