入れ歯

入れ歯にすると老けるって本当?

入れ歯にすると老けるって本当?

茨木クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 脇田 悠仁

入れ歯をすると老けるという噂を聞きませんか。今日は本当に入れ歯を装着すると、見た目が老け顔になるのか、それとも違うのかについてご紹介いたします。

入れ歯で老けて見える理由とは?

入れ歯にすると「老けて見える」と感じることがありますが、これはいくつかの要因が関わっています。

歯が失われることによる顔の変化

歯を失うと、口元を支えていた歯の構造がなくなり、頬や唇が内側に沈み込みやすくなります。これにより、頬がこけて見えたり、しわが目立ちやすくなるため、老けた印象を与えることがあります。

顎の骨が痩せる

歯が抜けると、顎の骨も徐々に痩せていく(吸収する)ため、顔全体の輪郭が変わり、結果的に年齢を感じさせる顔立ちになることがあります。特に長期間入れ歯を使わずに放置していると、骨吸収が進行します。

正しい入れ歯で見た目を若々しく保つ

入れ歯が老けた印象を与えないようにするためには、以下のポイントに注意して入れ歯を作ることが重要です。

しっかりとフィットする入れ歯を作る

入れ歯が口にぴったり合っていると、顔の輪郭がしっかりと支えられ、老けた印象を防ぐことができます。逆に、合っていない入れ歯は顔のバランスを崩しやすくなります。

適切な高さを保つ入れ歯

入れ歯の噛み合わせが適切でないと、口元の高さが低くなり、口元のしわやほうれい線が目立つ原因になります。適切な高さの入れ歯を装着することで、口元のしわを軽減し、若々しい印象を与えることができます。

入れ歯の定期的な調整が大切

入れ歯を長期間使用することで、徐々にフィット感が変わり、老けた印象が強まることがあります。定期的に歯科医院で調整を受けることで、入れ歯が適切にフィットし続け、見た目の老化を防ぐことができます。

顎の骨の変化に対応する

顎の骨は年々変化するため、定期的に入れ歯を調整してフィット感を保つことが必要です。調整を怠ると、入れ歯が浮いてしまい、顔のバランスが崩れることがあります。

裏打ちなどの調整

入れ歯のフィット感が悪くなった場合は、入れ歯の裏打ち材を調整したり、入れ歯の内側を部分的に作り直すなどの方法で調整することが可能です。

入れ歯のケアを怠らないこと

入れ歯を使っている場合でも、日々のケアを怠らないことが、見た目の老化を防ぐために重要です。

清潔に保つ

入れ歯を毎日しっかりと清掃し、口腔内を清潔に保つことで、口元の健康と美しさを保てます。汚れた入れ歯は口臭や歯茎の炎症を引き起こし、老けた印象を与える原因になります。

正しい装着を心がける

入れ歯を正しく装着していないと、顔のバランスが崩れ、しわが増えることがあります。入れ歯を装着する際には、正しい位置に装着し、フィット感を確認することが大切です。

顔に合う美しい入れ歯はある?

入れ歯の種類

むし歯や歯周病でお口の中の歯が弱くなっているケースですと、噛まない生活を送っています。噛まないと頬の筋肉が落ち、口元の筋肉も落ちているため、笑うと前歯が見えないという方もおられます。きちんとした入れ歯を作製し、入れ歯の高さを高くすると、前歯が見え、自然と笑顔が増えます。

保険適用の入れ歯の特徴

保険適用の入れ歯の特徴を挙げます。材質が限られており主にプラスチックで歯茎や歯を作製し、ばねを隣接歯にかけるため、他の特定の歯に負担がかかります。多少の調整は可能ですが、限界はあります。それ以外のメリット・デメリットをご紹介いたします。

  • 安い料金で入れ歯が作製できる
  • 精密に適合しにくい
  • 熱を伝えにくい
  • たわむ・がたつきがある
  • 臭いが付きやすい
  • 噛む力が出にくい
  • しゃべりにくい

自費治療の入れ歯の特徴

  • 薄く丈夫な素材を使用するため厚みがなく、発音しやすくしゃべりやすい
  • 型どりを含めて精密に義歯を作製することが可能
  • 他の残存歯がある場合、残った歯の色に合わせた入れ歯になる
  • 噛みにくさなどの症状が改善する
  • 写真のノンクラスプデンチャーや金属床のデンチャーなど種類も豊富
  • 保険適用で入れ歯を作製するよりも費用がかかる

入れ歯にすると老けるのかに関するQ&A

入れ歯を入れると老ける原因は何ですか?

入れ歯を入れると老ける原因は、口腔内の状態と入れ歯自体の二つが考えられます。歯を失った部分の顎の骨の吸収が進むと顔の印象が老けて見える可能性があります。また、保険適用内で作製された入れ歯には問題がある場合が多く、使用できる素材に制限があるため、外見や咬み合わせに問題が生じることもあります。

入れ歯が合わないときはどうしたら良いですか?

入れ歯が合わない場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。入れ歯の適切な装着は口腔機能と外見の健康に関わるため、早めの相談が重要です。合わない入れ歯を装着したままでは、食事の制約や不快感、口腔機能の低下などが起こる可能性があります。

保険適用の入れ歯と自費治療の入れ歯にはどのような違いがありますか?

保険適用の入れ歯は材質に制限があり、プラスチック製でありながら他の歯に負担をかける可能性があります。精密な適合性や発音、噛む力などにも制約があります。一方、自費治療の入れ歯は薄く丈夫な素材を使用し、精密に作製することができます。また、色や形状を他の歯に合わせることも可能ですが、費用は保険適用の入れ歯よりも高くなります。

まとめ

入れ歯を持つ

噛み合わせのバランスが変化すれば、顎関節症などお口の症状のみではなく、肩こりや頭痛の可能性があります。歯で食べ物をきちんと咀嚼しないと、胃など消化器官が負担を強いられ、消化不良に至ったり、健康にも大きくかかわる必要な機能です。部分入れ歯や総入れ歯など患者様によって範囲や費用も異なりますので、入れ歯にお悩みの方は、無料カウンセリングで歯科医もしくはスタッフにお気軽にご相談ください。

この記事の監修者
医療法人真摯会 茨木クローバー歯科
院長 脇田 悠仁

徳島大学 歯学部卒業卒業。日本口腔インプラント学会。日本成人矯正歯科学会。日本臨床歯科学会(大阪SJCD) 学術委員・査読委員 兼任。日本臨床CADCAM学会。

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